通常スーパーマーケット天井部はジプトーン貼りが多い。
また、冷蔵ケースなど壁面や通路上に設置しているケースが多いことから天井の熱こもりと冷房や冷蔵ケースなどの冷気により天井、壁に温度差が生じ、カビの発生に繋がるケースが多い。
天井が白色の場合、黒々とした黴が全面に覆う状態は食べ物を扱う店舗としてはお客様に与える印象が非常に悪い。
したがってカビ取り業者に委託しての清掃や、レシカント空調による除湿など様々な対策はあるが、根本的な効果のあるものは今のところないようである。
一般的にはスーパーマーケットの天井裏で外気温を断熱し、店内温度との差をなくすことがもっとも黴や結露に効果的であると言うのが通説である。
しかしながら、本当にそうなのか?という疑問があり実験してみることにした。
黴の発生原因は『温度差による結露』と『空気が澱むこと』が大きな原因であることが知られている。したがって屋根裏で断熱し、温度差をなくしているわけだが、空気が澱まないように拡散、あるいは対流などを当初から考えて設計している店舗は少ないことがわかった。
ある店舗様は天井スケルトンで自然換気、折半屋根の下に断熱パネルという仕様で冷ケース上などにカビはない。
エコビルドの特徴は天井スケルトン、屋根材からトラス下限までの距離2000mm、その下限から床まで3500mmとして、約5500mmの空気層ができることになる。
通常の店舗と比較すると(500坪 / 1500m²) → 1500m² × 3.5m = 5250m³、エコビルドの場合は1500m² × 5.5m = 8250m³
1.6 倍もの差になります。
そして何よりも天井を貼らずに、1.6倍もの空気の層の流れをよ くする、特に温度差のありそうな冷ケース上部、壁面はサーキュ レーターなどの機器により、空気の流れをよくする工夫をするとほぼカビの発生が抑えられた。
屋根折半裏には断熱結露防止用材程度の対策で十分である。
また、外気をそのまま入れ有圧扇で空気の流れを作るローコストな対策でも、カビ対策の効果があることがわかった。
10年営業してカビは発生していないことがわかった。トラスに埃も認められない。冷ケース上部のトラスパイプにサビ発生(冷ケース上部のみ)が認められるだけだった。
このことから弊社の『エコビルド工法』はカビ対策にも有効と言うことがわかった。
カビ対策で悩むスーパーマーケット業界にとっては朗報であるに違いない。
今までの在来建築よりも安く、カーボンニュートラル時代に合致した商品でもあり、しかもカビにも強い(と言うことはおそらくウイルス対策にも優れている)この商品をスーパーマーケット様にお薦めいたします!
令和3年11月
東京オデッセイ
代表取締役 渡邉寧人