オリジナルローコスト建築工法「風林火山」が竣工しました。
昨年の11月にお話を頂き、コンセプト立案⇒ゾーニング計画⇒事前協議⇒図面作成⇒確認申請⇒入札⇒着工⇒竣工⇒お引渡しまで約10ヶ月、非常に濃密な時間でした。
以前にも、風林火山工法で建てていただいているお客様で「工期を考えると風林火山工法しかないね」と即決していただき計画がスタートしました。
工期に余裕がないという中、主に以下のような課題がありました。
・軟弱地盤(N値が5~10の間をうろうろ)
⇒在来工法であれば、杭が必要な軟弱地盤でしたが風林火山工法で検討した所、地盤改良で、できることになりました。(工期短縮!!!)
・多雪地域(積雪150センチ)
⇒豪雪地域です。重量が重くなり構造部材が太く複雑になりました。そんな不利な状況の中、組立の簡素化、部材の統一の検討を最後の最後まで行いコスト削減と簡素化を目指しました。(構造部材の合理化)
(昨年の年末の状況です。最近では150センチまでつもることはなかなかないそうです)
・立体駐車場の同時進行
⇒本計画では4層5段の立体駐車場も同時に建設しています。工程の関係から分離発注とせざるをえませんでした。分離発注とした場合元請業者が2社入ることになり、仮設計画が上手く行かなくなるケースがあります。それを避けるため、事前にアナウンスを流し理解をもとめ、仮設計画の綿密な打合せをしてもらいました。
(左側が立体駐車場、右側が店舗棟と明確にわけて責任の所在をはっきりとさせ、工事車両の管理や清掃を行うことになりました)
・敷地面積に余裕がない
⇒店舗棟と立体駐車場棟、寮棟の3棟同時建設で敷地面積に余裕がありませんでした。そんな場合でも土間コンクリートを先行して打つことで建物内でのトラス組立が可能になります。
(土間コンクリートの上に鉄骨を仮置きし水平をとり材料を配ります)
(矩を見ながら組立てていきます)
(一見複雑そうに見えますが、一度組立てると一気にスピードがあがります)
(建て始めてから10日後の写真です。このスピード感!!!)
まさに風林火山工法の特徴を最大限に活かした店舗になりました。
地鎮祭の時に、お施主様からこんな言葉をいただきました。
[近江商人の言葉で 売り手よし、買い手よし、世間よし という言葉があります。
地域の皆様にとってそのような店舗となるようにしていくつもりです。]
この言葉が、現場の空気をひとつにし予定通り無事竣工まで運んでくれたように思います。 (地鎮祭以降、ネガティブな意見がでなくなったんです。)
OPENまで、後少し 思い入れがありすぎてオープン立会で泣くかもしれません。ハンカチを忘れずにもっていくようにします。