- ■1回目-建物は一番の広告メディアである
- 配置
- 動線
- サイン
- 車とバイクと自転車と徒歩
- ■2回目—お客様のこころの動きをデザインしよう
- 低玉パチンコ
- カジノスロット
- ■3回目—よりお客様を増やす付帯施設のデザイン
- ■4回目—ファンベース・デザインについて
これから4回に渡って私たちの設計デザインノウハウのうち特徴的なポイントに照射して解説していきたいと思います。
わたしたちのいままでの実績、経験を踏まえ、特にこれからのお客さまにとってどのようにアプローチしていったらいいか、あるいは先細りする既存顧客から新しい顧客を獲得する手法など、さまざまな角度から解説していくつもりです。 どうぞ宜しくお願い致します。
《1回目-建物は一番の広告メディアである》からはじめます。
ホールを計画する方の参考になれば幸いです。
多くのお客様に愛されるお店になるためには
お客様のこころに届くデザインが求められます。
建物自体が景観に合致しているか、
広告として使用するときの制限など、
さまざまな法的制約の問題はありますが、
大勢の人の目に触れる場所であり
その会社の思いを伝えるのに最適なメディアであるという
見方が東京オデッセイの基本スタンスです。
本来は社長の好みではなく、
この店舗がお客様に伝えたいことやブランディングなどを発信し、
よりお客様にこの店舗のことを理解していただき、
ファンになってもらう《キッカケ》を提示することが
建物全体で表現すべきコトだと、
わたしたち東京オデッセイは常に考えています。
人間の認知プロセスフロー。
まず気づかされる→興味を持たされる→より深く知りたいと欲望喚起される→あっ、この店に入ってみたいと強く思う→そして入店、商品購入
というプロセスがお客様の行動心理の裏で起こっているフローだと言われています。
と、いうことからすると、お客様は急に店に入ってくるわけではなく、
日常の生活風景の中に違和感を感じ、
なんだろう?と
思って始めて店に入る行動をする。
日常とは違う気分がココロに入ってきた時に、
新しいことに挑戦したり商品を購入したいと思ったりする。
そういった気分を高めるために、
いかに適切な設計デザインができるかが
勝負どころだと感じています。
つまりお客様のその気分を建物全体を使って
盛り上げることこそがとても大切で
(→ご商売としての観点から)
結果、お客様が増加する要因にもなっていきます。
もちろん建物としての機能性、メンテナンスの良さも重要ですが、
もっと重要なのは《お客様のこころ》を引きつけ
《お客様に入ってみたい》と思わせているか
ということです。
都市型の店舗、郊外型の店舗によって
建物の設計デザインは微妙に違いますが、
基本的には同じです。
《興味を持たせ引き入れる》
また建物の配置やクルマとバイク自転車、
徒歩の動線、入店経路など非常に重要な要素です。
お客様の興味を湧きたて
自然に入店していただくにはそれぞれに工夫が必要です。
意図的に出会わせる情報、
インテリアデザイン、
など要所要所で発信するメッセージは
入店するお客様に感じていただくプロローグ(序章)であり、
その次に続く本編の入り口なのです。
一気通貫に、本編であるその物語を味わっていただくことが重要です。
特にアミューズメントの店舗(パチンコ)においては重要な要素です。
《商売繁盛のデザイン》
《どこからお客様を入れるのか》
とても重要です。
建物に興味をそそられたお客様を
どこから店内へ導入するのか。
単にお客様を出迎える空間へ導くこととはちょっと違います。
まず何を見せるのか、何を見せたいのか
礼儀正しい接客?
社会に受け入れられている感?
それとも出玉感、豊富感?
さまざまですがピンポイントでお客様の心を撃つことが重要です。
その考え方を具体的に空間にするのがデザインです。
お店のメッセージをデザインとして強くお客様に訴えかけるのがご商売繁盛のコツではないでしょうか?
さて建物の配置も重要です。東京オデッセイではその基本形を次のように考えています。
- 郊外型
- 道路沿いに配置 建物前後からの進入路
時に敷地の中心に建物を配置している例をよく見受けられますが、お客様にとってはいいかもしれませんが、お店の迫力、前面道路通行車両等に発信するメッセージ力、視認性からいってもお店のご商売繁盛の観点からいっても、道路沿いがベストです。
だって建物そのものが広告なんですから。。。
- 都市
駅前型 - 概ね狭い土地に建ち、間口も狭いのが一般的です。
しかも入ってすぐが遊戯台と言う店も少なくありません。
狭小店舗で重要なのは《どこからでも入れる》ということよりも入口と出口がわかりやすい、移動がわかりやすいことが重要です。どこからでも上下階に行けるようにと階段をやたら多く設置している店舗を見かけますが、お客様にとってこの親切は大きな迷惑だったりします。 要は、お客様は常に《わかりやすく》《速やかに移動》したがっているから、多くの選択肢よりもわかりやすい一つの選択肢を求めているのです。
都市・駅前型で重要なのはシンプルさ、です。
販促物や広告、ディスプレイなどで入口がわかりにくい店は最悪です。はっきりと入口とわからせることが商売繁盛への一歩です。
サインについても同様です。見えないところにつけても無駄。つまり都市・駅前型の場合だとここが重要です。 人間の上方認識の限界は約4メートルといわれています。つまりこれ以上の高さにサインを設置しても歩行者には気づきにくく効率が悪いことになります。また逆説的にいうと4メートル以下に広告サインを集中させサインの視認性を高めていくという基本的な手法が重要だということです。 サイネージュ、行灯看板、矢印、メニューディスプレイなど集中と選択によって視認性を高めていくことが商売繁盛につながります。
郊外型のクルマでやってくるお客様が多い店舗の考え方はまた違います。クルマで走行中に見えることが重要です。しかもそのサインを連続的に認知するとお客様はまた無意識のうちに店舗へとやってくるようになるのです。
野立て看板→順路へ誘う→店舗サイン→期待感を誘う→入店→店舗入口へ誘う→必要な情報を与える→お客様入場→与えた情報によって新台やオススメ台へ挑戦するお客様をつくる→結果繁盛店へ!
のようにお客様心理を考え尽くした設計デザインが必要なことは言うまでもありません。
そして総合的に店舗計画を
進行することがもっとも重要です
東京オデッセイは、このすべての項目に独自の答えを持って、設計デザインの活動に日々邁進しております。
皆様方のホール建設にすこしでもお役に立つことを願っております。
次回は
《お客様のこころの動きをデザインする》
とは何か、についてお話しいたします。