65歳人口が生産人口の半分を占める日も遠くない日本。
価値観のメインストリームは高齢者目線へと激変する。
就職氷河期をへてデフレ経済しか経験していない若年層と資産と年金で可処分所得の高い高齢者。
二極化される価値観。
いままでのように国民的流行はなくなり、局地的/多発的に流行がおきる。という時代になっていくと予測されます。
きわめて個性的な価値観をもったグループに支持される時代がやってきます。
ホテル開発もその消費トレンドを受け、様々な価値と機能を個性的に打ち出すことが必要になってきます。いままでのような「シティホテル」「ビジネスホテル」という大雑把なフレームではこれからの生活者には届きにくくなる。したがってどういう個性的なのか、どういった価値観や機能なのかを明確に考えなくてはならなくなります。
「誰でも満足して気持ち良く利用していただけるホテル」
だけでは、もはや誰にも届かない時代がやってきます。
「誰にファンになってもらうか」、「どんな価値観の人たちに喜んでもらうか」
というのが、ホテル開発あるいは設計デザインにおいて 非常に重要なテーマになってきます。
特にインバウンド4000万人時代はもうすぐ(2020年)、 2030年には6000万人といわれている。
大観光立国時代におけるホテル(宿泊施設)の あり方はお客様の多種多様なニーズが溢れ(日本国内のお客様と海外から来るお客様と)、いままでのような形態のホテルでは大競合時代を生き延びることは困難になってくるでしょう。
もちろんホテルの印象を決めるホテルデザインが重要なことは言うまでもありません。
いままでのような「無難なデザイン」では太刀打ちできない時代がそこまでやってきています。
たぶん、近い将来大混乱期を迎えるホテル業界。
本来の原点に帰る「宿泊業」と 「異種配合する新宿泊業」の出現が予測される。
従来型のホテルセグメンテーション。
原点を突き詰めるか。
シティホテル
ビジネスホテル
カプセルホテル
ホステル
旅館
温泉旅館
これからのホテルトライブのあり方イメージ(異種配合新宿泊業)
《嗜好で分ける→トライブ(同一の血統、種族、部族、絆で結ばれた人々)》
眠るだけのホテル(上質な睡眠とるための一切の機能)
図書館ホテル(本に埋もれ、本を読むための一点集中ホテル)
ジム&スパホテル
アニメホテル
漫画ホテル
戦国ホテル
ゴスロリホテル
ガーデニングホテル(すべてがガーデンに包まれる)
農業ホテル
そして海外から襲来する、多様化した個性的な観光客が体験したいクールジャパン。
クールジャパンと、ホテルのハイブリッドはインバウンドにとってホテル競合時代に 生き残っていく強力な武器になると思われる。
世界が面白がる日本の優位性
ゲーム文化
アニメ文化
漫画文化
ロボット
日本固有の景観・環境・歴史
日本にしかないエンタメ (相撲、格闘技、茶道、華道等)
日本固有の日常風景 (自販機、パチンコ、デコトラ、ヤンキー)
日本固有のモード・ファッション (ゴスロリ、かわいい)。
さまざまなクールジャパンと コラボレーションするホテルの出現。 従来の宿泊という概念である 「一晩眠る」が根底から崩れ、 DIVERSITYがキーワードとなり 様々なトライブに呼応するホテルが 出現してくると思われます。
わたしたち東京オデッセイはこのような変化に感度を向上させ、より事業性の高いホテルの 企画提案を通し設計デザインのあり方を常に探っています。
ホテル事業者の方への常に新鮮な情報とアイデアを提供し続けることこそが 東京オデッセイの使命と考えております。
想像もつかないアイデアと企画力で設計デザインをご提案させていただいております。
次回は日本の未来の消費の鍵を握る、高齢者が魅力的に感じるホテルとは何か、 について考えたいと思います。
(2040年には60歳以上人口46466千人、15歳以上64歳以下50079千人と 2人に1人が高齢者となる大高齢者時代がもうすぐやってきます)