About東京オデッセイ『SNOW CRASH LAB』とは
未来の商業空間の課題解決を担うデジタル化
VRワールドの中で実社会と同じように『デジタルツイン化』が行われ、あたかもショップに来ているかのように買い物ができたり、映画が見れたり、ライブを楽しんだり、レストランで食事ができたり、そこにくる人々のために広告や販促イベントが行われたりと。本当にVRワールドがもう一つの街になる日もそう遠くないと思います。このデジタルツインがリアルの世界と繋がるとその威力はすごいことになるだろうと予測しています。
つまりこれから商業ビルやショップなどをリアルに建設していくと同時に全く同じ世界をデジタル空間にメタバースとして作り、ネットからのお客様とリアルなお客様と両方楽しめる場所を提供することが新しい時代の商業施設のあり方になる日も近いと思っています。リアルでの不便さ──並ばないと買えないとかサイズがなかったとか、ライブのチケットが手に入らないとかさまざま──そういった課題解決をデジタルが担ってさらにデジタルならではの楽しさや利便性を提供する、ことが未来の商業空間として必須になってくるのではないかと思っています。
デジタルとリアルを融合するプラットフォームとして
私たち設計デザイン会社がなぜメタバースやVRを積極的に実践している意味がここにあるわけですが、当然デジタルツインの世界でのアーキテクトや空間デザインは必要となるのでまだ誰も見たことのないような壮大で印象的な光景『スペクタクル = spectacle』を私たちが提供していくというぐらいの気構えで取り組んでいます。
商業空間の流れはリアル/バーチャルの積極的融合。リアル空間デザインとデジタルツイン空間デザインのFUSION化がキーファクターになるのは間違いないと思われます。そしてそのことこそがリアルに人を集客できる力を与え、さらに胸に刺さるデジタルツイン空間デザインがVRメタバースにも人を呼ぶ、そして本当の意味で国境が消えていくような体験がいたるところで現象化していくだろうと思います。
私たちはその世界に少しでも役立てるようリアルバーチャル、VRメタバースを行き来できるクリエーターでありたいとともに、汎用人工知能(Artificial General Intelligence)、シンギュラリティ、と世界が大きく変わっていく中でデジタルの世界とリアルの世界ともに理解融合できるプラットフォームとして『SNOW CRASH LAB』は活動してまいります。
『SNOW CRASH LAB』命名の経緯
ニール・スティーヴンソンの小説「Snow Crash」(スノー・クラッシュ)は、1992年に発表されたサイバーパンク・ジャンルの小説で、ディストピア的な未来のアメリカが舞台。物語は、主人公のハイロ・プロタゴニストを中心に展開します。彼は日中はピザ配達員として働きながら、夜にはメタバース(仮想現実空間)内で情報ブローカーや剣士として活動しています。物語の中で、メタバースは実世界と並行して存在するデジタル空間であり、ユーザーはアバターを通じてこの空間に入り交流することができます。ハイロは、メタバース内で「スノー・クラッシュ」と呼ばれる謎のコンピュータウイルスと現実世界で人々の精神に影響を及ぼすドラッグの流行に直面します。このウイルスは、ユーザーの仮想身体だけでなく、その脳と神経系にも実際に損害を与える能力を持っています。
小説は、コンピューターサイエンス、哲学、古代史、言語学、そしてサイバースペースの未来像を織り交ぜながら、政府と権力、自由と情報の流れ、そして意識の本質といったテーマを探求しています。スティーヴンソンの独特の文体と鮮やかな世界構築は、多くの読者に影響を与え、後のインターネットとデジタル文化の展開に先駆ける形となった作品です。この作品から着想を得てその謎のコンピュータウイルス「スノー・クラッシュ」が人類の未来を照らす光ではないか、と解釈し私たちのラボの名前として命名いたしました。